記事内に広告を含みます
運営者(プロダクトデザイナー)
DARADARA
バイク歴7年。職業はプロダクトデザイナー。車用品メーカーで商品開発をしていた経験を生かして記事を書いています!
※記事の信憑性
カスタム・バイク用品系:プロダクトデザイナーとしての知見を使って書いています。
メンテ・整備系:『書籍』で学んだ内容をもとに書いています。
★プロフィール詳細
★記事作成に使っている書籍
★Youtube / X(Twitter)
バイクのクラッチレバーの調整方法を紹介しています。自分でも簡単にできる調整方法を画像付きで分かりやすく解説。クラッチの交換時期や寿命、ナップスと2りんかんの交換工賃や総額費用も紹介しています。最近なんかニュートラルに入りにくいな〜なんて思っている方はクラッチの調整不足かも?
- なかなかニュートラルに入らない
- クラッチを切ってるのに前に進む
- クラッチを繋いでるのに進まない
油圧式はメンテフリー、ワイヤー式なら調整必須
バイクのクラッチには『油圧式』と『ワイヤー式』の2種類があります。油圧式の場合は基本的に調整作業は不要です。2年に1度くらいの頻度でオイルを交換してあげましょう。逆にワイヤー式の場合は調整作業が必要になります。
油圧式とワイヤー式の見分け方は、オイルを入れる容器がクラッチレバーについているか、ついていないかで判断できます。もちろん容器があるほうが油圧式です。
ワイヤー式クラッチの調整方法は2種類
FTR223のサービスマニュアルを見ると、クラッチレバーの調整には2通りのやり方があります。『ハンドル側』と『エンジン側』の2種類です。基本的にはハンドル側で調整し、ハンドル側で調整ができなくなったらエンジン側で調整するという流れです。エンジン側でも調整できなくなったらクラッチ盤の交換を検討しましょう。気になる交換工賃については、ページ下部で紹介しています。
こちらがFTR223のサービスマニュアルです。今回はこのマニュアルに従ってクラッチレバーの調整方法をご紹介します。
まずはクラッチレバーの遊び量を確認!
バイクのクラッチレバーには、クラッチを握ってから効き始めるまでの『遊び』と呼ばれる範囲があります。この『遊び量は10cm~20cm』の範囲内に収まっていることが理想とされています。バイクのエンジンをかけてクラッチが効き始めるまでの距離を覚えて、クラッチを離した状態から10~20cmの範囲に収まっているかを確認しましょう。
調整方法1:ハンドル側で調整する
ハンドル側の調整はとても簡単です。クラッチレバー横にある、ロックナットとアジャスターを回すと遊び量を調整できます。手でできるので工具は不要です。
遊び量を減らす場合、アジャスターの飛び出し量が8mm以上にならないように注意してください。ネジのひっかかりが少なくなり、アジャスターの破損の原因になります。
遊び量を増やす
図のようにアジャスターとロックナットを締めると、遊び量が多くなります。
遊び量を減らす
図のようにアジャスターとロックナットを緩めると遊び量が少なくなります。
調整方法2:エンジン側で調整する
ハンドル側で調整できなくなった場合は、エンジン側でクラッチレバーを調整できます。画像は FTR223です。バイクによって多少異なりますが、だいたいこの辺にあると思いますので探してみてください。
クラッチワイヤーは2つのナットでエンジンと固定されています。左右のナットを緩めたり締めたりして、ワイヤーの位置を変更することで、ワイヤーの張り具合が変わりクラッチの遊び量を調整できます。FTRの場合は、12mmと14mmのスパナで調整可能です。
遊び量を減らす
左のナットを緩め、右側のナットを締め付けると遊び量が減ります
遊び量が増えます
右のナットを緩め、左側のナットを締め付けると遊び量が増えます
レンチはamazonで500円程度でも購入できるので、持っていない人はこの機会に購入してみてはいかがでしょうか?1セットあればカスタムやメンテナンスの時に便利です。
交換時期の目安
クラッチ盤の交換時期の目安は2万~3万km程度です。ただこれはあくまでも目安で、2万km以下で使い切る人も入れば、3万km以上使える人もいます。ブレーキ同様、クラッチを多用すればするほどクラッチ盤が消耗し寿命が早くなります。上の方法でクラッチの調整ができなくなってきたら交換を検討しましよう。
交換費用や工賃の比較
FTR223のクラッチ交換費用を2りんかんとナップスの2店舗で簡単に見積もりして頂きました。費用はバイクによって異なるので参考程度にお考えください。
店舗 | 2りんかん | ナップス |
交換工賃 (オイル+クラッチ) | 9,350円 | 約8,500円 |
部品代 (内訳は下に記載) | 約15,000円 (純正品) | 約15,000円 (純正品) |
納期 | 最短で1日 | 1週間程度 |
総額 | 約25,000円 | 約23,500円 |
交換部品内訳(純正品) |
クラッチプレート、スプリング、スプリングシート、ガスケット、エンジンオイル |
今回は純正部品を使うことを前提にしているので、どちらの店舗でも価格はほぼ同じでした。大きな違いは納期で、2りんかんでは平日の空いている日ならば最短1日で終わることもあるそうですが、ナップスではバイク預かりとなり納期は1週間程度かかるそうです。また問い合わせたナップスでは予約が2~3ヶ月待ちだそうで、交換に時間がかかります。
純正部品の取り寄せの時間を考慮しても、2店舗の比較だとクラッチの交換は2りんかんがオススメです。価格は条件によって異なります。気になった方はお店に連絡してみてください。
クラッチの調整をしないと、、
クラッチの調整をせずに乗り続けると、下のような症状が出てきます。思い当たりのある方は、クラッチレバーの調整をしてみてください。症状が出ている状態で乗り続けると、クラッチ盤の消耗を早めたり、事故の原因になります。
クラッチの調整をしても改善しない場合は、別の原因の可能性がありますので、お近くのバイク屋に相談してください。
- Q:停車時にニュートラルに入りにくい
- A:クラッチの遊び量が多い可能性があります。クラッチが切れていないので遊びを増やしてみてください。
- Q:クラッチが切れない、切っても走り出す
- A:クラッチの遊び量が多いです。クラッチの遊び量を減らす調整が必要です。それ以外にもエンジンオイルの量や粘度が不適切な可能性があります。
- Q:加速時にクラッチが滑る
- A:クラッチの遊びが少なすぎます。クラッチの遊び量を増やしてください。これでも改善しない場合は、ディスクの消耗やスプリングのへたりが考えられます。最寄りのバイク屋に相談しましょう
もっと詳しく知りたい人へ
もっとバイクの知識を深めたい!そんな人にオススメのバイク本を集めました。仕組み、整備のやり方、乗り方を学んで、バイク愛を深めませんか?(笑)
通勤通学、お家時間のお供にオススメです!
▼合わせて読みたい記事▼
バイク本のおすすめ人気10冊!初心者でも安心!整備、仕組み、ライテク、小説など
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?クラッチは徐々に消耗していくので、体が適応してしまって案外気がつかないなんてことも!この記事を参考に時々クラッチの遊び量を確認してみてください!それでは、最後までお読みいただきありがとうございます。