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運営者(プロダクトデザイナー)
DARADARA
バイク歴7年。職業はプロダクトデザイナー。車用品メーカーで商品開発をしていた経験を生かして記事を書いています!
※記事の信憑性
カスタム・バイク用品系:プロダクトデザイナーとしての知見を使って書いています。
メンテ・整備系:『書籍』で学んだ内容をもとに書いています。
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自動車やバイクのタイヤに窒素は効果あるのか?窒素ガスの基本から、メリット、費用、効果の考察まで詳しく紹介しています。バイク屋や車屋で勧められたけど、『窒素の効果はどうなの?』っと迷っている方は是非読んでみてください。
- そもそも窒素って何?
- タイヤに窒素って効果あるの?
- タイヤに窒素いれるメリットって何?
- 窒素っていくらくらいでいれれるの?
そもそも窒素ガスってなに?
窒素とは、空気中に78%も含まれている無色・無臭・無味の気体元素の一つです。常温だと『他の物質と反応しづらい』、『燃えにくい』、『酸素より水に混ざりにくい』という特徴があります(間違ってたらすみません)。
身近なところだと、ポテチの袋には窒素が入っています。空気ではなく窒素を入れることで、ポテチが湿気ったり酸化するのを防いでくれています。開けたワインにも窒素を入れて保管したりしますよね。窒素は他の成分の反応しないので、開けたての風味が楽しめるそうです。
タイヤに窒素ガスを入れると良いことあるの?
さて、そんな窒素をタイヤに入れると何が変わるのでしょうか?ポテチやワインのように、タイヤを食べる訳でもないですし、、。という事で、下に窒素ガスが空気より優れているとされるメリットをまとめてみました。
その1:空気が抜けにくい
窒素を入れると、タイヤを貫通して抜ける空気を減らすことができる。窒素は酸素に比べ分子のサイズが大きいので、ゴムを通して抜ける空気の量が少なくなるそうです。窒素を入れることによって、タイヤの空気圧が低下しずらくなります。
空気を入れたタイヤ | 窒素を入れたタイヤ | |
空気を入れる頻度(参考) | 1ヶ月に1回 | 2~3ヶ月に1回 |
その2:タイヤやホイールが劣化しにくい
ポテチと同じ理論です。窒素が他の物質と反応しづらく、水分が混ざりにくいという性質を活かした特徴で、タイヤの劣化やホイールのサビや劣化を防いでくれるそうです。
その3:温度変化で空気圧が変わらない
窒素を入れることで、熱による空気圧の変化を防いでくれるらしい。空気中に含まれる水分が、タイヤの熱によって気化して、タイヤの空気圧が上がったり下がったりするそうです。充填する窒素は水分を含んでいないので、このような現象が起きにくい。
その4:ロードノイズを拾いにくい
ロードノイズとは、タイヤと地面が接することで発生する音の事です。窒素ガスは空気より音の伝導率が低いので、ロードノイズを抑える効果があると言われています。
その5:航空機のタイヤに使われている
タイヤに窒素をいれるという方法は、元々航空機で使われたことが始まりです。急激な温度変化に晒される航空機のタイヤは、タイヤ内部の凍結や結露による、空気圧の変化を防ぐために窒素が使われています。自動車やバイクのタイヤに使い始めたのはごく最近の事で、航空機のマネをして始まったとされています。
どうですか?上のメリットを読むと、おお!なんか良さそうって感じしませんか?航空機の話なんか、説得力あって『米軍規格』とか『NASA公認』みたいな感じもしますし!っとまぁ凄そうな感じはしますが、ここからが本番です。
窒素ガスは1本500円!(店舗別比較)
バイクや車の専門店として有名なオートバックス、イエローハット、2りんかん、ナップスの窒素充填工賃を比較してみました。どの店舗もタイヤ1本500円で入れることができます。車なら4本で2000円、バイクなら2本で1000円となります。空気はタダなので比較すると高く感じますよね。それに見合う効果あるならいいですけど。
店舗 | オートバックス | イエローハット |
窒素充填 | タイヤ1本 500円 | タイヤ1本 500円 |
補充 |
店舗 | 2りんかん | ナップス |
窒素充填 | タイヤ1本 500円 | タイヤ1本 500円 |
補充 | タイヤ1本 100円 |
窒素ガスを入れるには、バイクや車の専門店に行く必要があります(一部ガソリンスタンドでも可)。空気を入れるためにわざわざ店舗に行くのはちょっと面倒。
実際は大した事ない窒素ガス
ここまで窒素ガスのメリットについて説明してきましたが、ここからは窒素ガスの効果について『本当に1本500円払う価値がある?』ってところを考えてみました。素人が頑張って調べた結果なので、間違っていたらすみません。
空気がちょっとだけ抜けにくい
上の表は、『空気を入れたタイヤ』と『窒素を入れたタイヤ』を比較した資料です。それぞれのタイヤを室温60度の環境で、100日間放置した結果、『空気だと40%も減ったけど窒素は25%しか減りません』っていう結果になっています。
確かに窒素は空気が抜けづらいようです。でも、よくよく考えてみると、空気と窒素の差はたったの15%です。これに500円ってどう思いますか?(出典:ブリジストン)
守るのはタイヤやホイールの内側だけ?
ポテチ理論でいくと、確かに内側は最適な状態を維持できます。でも、タイヤの内側は守れても外側は守れないですよね?タイヤもホーイールも殆どの部分が露出しています。空気ふれてるし、紫外線もバシバシ。ポテチの片面だけ湿気ない工夫をしても意味ない気がしますよね。そもそもタイヤ交換のタイミングって、タイヤの溝の消耗じゃないですか?
温度変化で空気圧が変わらなかったとしても
F1クラスになって初めて気にするレベルだそうです。仮に空気中の水分によって空気圧が上がったとしても、上限10%まではメーカーの許容範囲。燃費やタイヤの性能維持に大きな違いが出るとは考えにくいです。
実際にF1のタイヤには空気から水分を除去した『ドライエア』と呼ばれるものが使われているそうです。
(空気圧の変動:bike.konure.net )
(空気圧許容差:グッドイヤー)
まとめ
私なりに考えた結果、『タイヤに窒素を入れても損はないが、あえて入れるほど効果があるものではない。』という結論に辿りつきました。2~3ヶ月に1回1000~2000円払うなら、オイル交換やタイヤ交換費用として貯金した方が良さそうな気がします。
空気より窒素の方が優れているのは間違いなさそうなので、お金に余裕がある人は試してみてはいかがでしょうか?
それでは今回はここまで!
最後までお読みいただきありがとうございます。